パラトライアスロン

2023さがえデュアスロン(2023.11.4)

11月4日(土)に開催された寒河江デュアスロンのパラブラインドの部に出場しました。今年の5月横浜がトライアスロンデビューだった僕には当然デュアスロンは初レースでした。

 

ガイドは横浜に次近藤浄士さん(福島大学2年)にお引き受けいただきました。浄士さんには日頃の僕のトレーニングにもお力添えいただいてきました。浄士さんは気取りがなく親しみやすい性格でありながらガイドとしても頼り甲斐があります。

僕のレースの前にはエリート女子のレースが行われ、斎藤椛凛さん(福島西高校3年)のレースを間近で応援しました。バイクで周回を重ねるごとに順位を上げていく椛凛さんの姿に励まされて僕もレースに挑みました。

 

レース前、バイクコースのUターンが曲がり切れないのではと言うことになって、特別に試走させてもらえることになりました。タンデムの前兆は170cmと巨体です。道幅は非常に狭く、Uターンの後半からコースは上り坂。ガイドのバイクテクニックが求められるとても難しいコースでした。試走の1度目はコースからはみだしてしまいましたが、その後は何とかターンすることができました。

 

いよいよレーススタート!!

他のパラの部のアスリートと競いながら1stランを終えバイクです。バイクが得意な浄士さんの力強いペダリング。そしてあのUターンです。

 

「落ち着いて」

「はい」 

 

僕らは声をかけ合いました。タンデムならではのやり取りがあります。「ナイスガイド!!」 浄士さんは5回のUターンを全て華麗に回ってくれました。人馬一体、これは人人馬一体が適当でしょうか。

「タンデムは楽しいですね。」と言ってくれる浄士さんに「こちらこそ楽しい思いをさせてもらっている。ありがとう。」と伝えました。

最後に、タンデムをお貸しくださっているアセントサイクルの塩野谷聡さんに、タンデムを運搬してくださった菊池日出子さんに、サポートの福地葵さんに、寒河江デュアスロン実行部各位に、そしてガイドの近藤浄士さんに心から感謝申し上げます。

ありがとうございました。


千葉シティトライアスロン(2023.9.24)

 

9月24日『千葉シティトライアスロン』パラトライアスロンの部に出場しました。

 

ガイドは、長正憲武さんにお引き受けいただきました。

憲武さんには、日頃のトレーニングからレースエントリーのサポートまでご支援いただいてきました。

また、この度の千葉シティトライアスロンでは、自家用車で、バイクの積み込みと運搬、そして、会場までの往復の運転もお引き受けいただきました。もちろん、僕も乗せていただき、二人で会場に向かいました。片道訳5時間、長い運転、本当にお疲れ様でした。

ただ、日頃から高尚な話題から低俗な話題まで楽しめる友人としては、それも楽しい時間でした。

 

レース当日、天気は快晴。藤倉萌さんがサポートに来てくれました。海水は温く、温暖化を身をもって感じました。

スイムでは、他のブラインドに先を許してしまいましたが、バイクで追い抜くと、そのままゴールしました。憲武さんのガイドは終始丁寧で安心して競技に挑むことができました。その中でもバイクの圧倒的な加速に、僕のペダルを踏む足がついていけないほどでした。圧巻でした。

ランも憲武さんの長い足で僕の短い足のストライドにピッタリと合わせてくるところには身体能力の高さが窺われ、非常に走りやすく、ランも集中して走ることができました。

これは余談ですが、憲武さんはよく食べます。どこに入るのかといった具合に。食べるアスリートは強いと言います。憲武さんの今後に期待しています。

 

改めて、憲武さん 萌さん、本当にありがとうございました。

千葉シティトライアスロン実行いんの方々にも御礼申します。

僕はいよいよパラエリートのほうに挑ませてもらいたいと切望しています。

ブラインドトライアスリートとして多くの方々のご支援が必要です。どうぞご支援ください。引き続きよろしくお願いいたします。



みやぎ国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜大会(2023)

スイムバイクガイド浅野優雅さん、星純平選手、ランガイド及川公章さん

集合写真はパラの部に出場された選手の方々

7月2日(日)に開催された『第29回国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜』のパラトライアスロンクラスに出場しました。全盲のトライアスリートの僕が、これを行うためには多くの方々のご支援とご協力があってこそできることだと痛感しています。

本当にありがとうございます。

心から感謝して、レースに挑みました。

 

タンデムバイクの輸送は菊池日出子さんに引き受けていただき、レースのがいどは、浅野優雅さんにスイムとバイクを、及川公相さんにランを引き受けていただきました。

 

レース前日、優雅さんは新潟県から来てくれました。日出子さんの計らいで、僕は優雅さんの車でレース開催地に向かうことになりました。道中、ガイドとブラインドで良く話してチームワークを温めるようにと言うのが日出子さんから与えられた、僕らにとっての最初の種目と言っていいものだったのかもしれません。優雅さんの歳の頃の僕の話や優雅さんのこれからの話など、束の間の語らいでチームワークを温められたのではないかと僕は思っていましたが。さて、優雅さんはどう思っていたのでしょうか。

 

現地到着後、休む間もなく、優雅さんは、全く疲れを口にすることも無く、タンデムバイクの組み立てを始めてくれました。炎天下での作業。暑さに耐えながらバイクを組み立てる優雅さんでした。何一つも手伝うことができない自分が歯痒かったです。その分、レースでお返ししようと、心に誓いました。

バイクの試走とトランジションの確認を終えたのは16時。優雅さんの長い1日が終わりました。

 

1週間前の天気予報ではその日は雨が予報されていましたが、天気は快晴。レース当日は絶好のトライアスロン日和となりました。

初めての砂浜からのスタートです。僕にとってトライアスロンはまだまだ新鮮です。楽しくて仕方ありません。特にこのスイム。大好きです。スタート直後、わかめの森が表れこれに驚き次のことは。ゴール後に知ることになるのですが、スイム中の海が干潮になり、海底が近づいたため、サンゴに足が当たってしまったなどにも驚きました。また、福島県民として、東京電力のとりちゅーむ水海洋放出の事も頭を過りました。いつまでも、美しい海で泳いでいたいと、願わずにはいられませんでした。

 

最初のトランジションでは前回レースよりも早く行えたのではと思えたのですが、後1分詰められると聞いて、これの難しさを改めて実感しました。

 

前日のバイクの試走の成果で好調のライディング。徐々に僕らの息も合ってきて、勢いよくコーナーを曲がっていきます。登りで僕の足が止まると、優雅さんの足に力が入ることがわかりました。『凄い!!』と、簡単してしまいました。できる限りで僕もペダルを踏みました。

 

ランは公章さんに変わりました。マラソンのレースやトレーニングの伴走者でもある公章さんとの久しぶりのランニング。苦しさと懐かしさが込みあがってきました。

 

多くの方々のご支援とご協力によって、この度のレースも無事にゴールすることができました。日出子さん、優雅さん、公章さんをはじめ、レーススタッフの方々に心より感謝申し上げます。

最後に、僕をトレーニングしてくださっている長正憲武さんがエリートクラスで3位になられた事、心よりお祝い申し上げます。

 

全盲の僕がパラトライアスロンを行うには、ご支援ご協力が不可欠です。どうぞお力添えくださいますように、引き続き、よろしくお願い申し上げます。

星純平(2023.07.02)



星純平選手  ワールドトライアスロンシリーズ(2023/横浜)エイジパラの部で優勝‼

星さんよりコメント頂きましたので掲載します。

 

この度、横浜エイジパラで優勝することができました、応援をくださいました方々に、心より感謝申し上げます。

本当に、ありがとうございました。

 

初のパラトライアスロンのレースに挑むまで、ライングループを作り、コミニケーションを温めつつ、方々とで準備してきました。

長正憲武さんにはトレーニングと庶務を。

近藤浄士さんにはレースガイドを。

そして、菊池日出子さんに指揮を取っていただきました。

 

長正憲武さんには、毎週、トラックでのスピードトレーニングをつけていただきつつ、トライアスロンについて様々に教えてもらいました。ウエアやグッズについてもアドバイスを参考に準備することができました。また、レンタカーと言う慣れない車で、タンデムを進んで運ぶとお申し出いただき、本当に助かりました。時間的制約の多い、しかし、なくてはならない裏方の役割をお引き受けくださいましたことに、改めまして感謝申し上げます。

 

近藤浄士さんにはガイドを引き受けていただきました。

19歳の頃の僕に、ガイドとしての責任や重圧には決して耐えられなかったと思います。これを果たした浄士さんの人柄に加えて、これまで真剣にトライアスロンに取り組まれてきたその姿勢やその経験が確かなものだと裏付けるものだと思いました。

 

レース中の浄士さんは熱血的で力強く、普段の物静かな印象とは違って驚きました。ランのコースが登り下りのコーナーばかりで、目の見えない僕にはとても走りにくいコースでした。足の疲れもあって、コーナーごとにフォームを崩してしまいました。2km過ぎ、コーナーの度に浄士さんが伴奏ロープを持つてを直接握り僕を支えるようにしてくれました。

 

ゴール後「あのコーナーの連続で、目が見えないと言うのは心が折れると思った。」

まさにあの時、僕はそんな心境でした。ガイドとしてブラインドの立場に立って隣を走っていてくれたのだと知り、浄士さんに敬意が込み上げてきました。

 

今後は、9月27日開催の千葉を目標にしました。スイムからバイクのトランジションに時間がかかっていますので、これの短縮。

全体的なスピード強化をトレーニングしていきたいと思っています。

 

引き続き、憲武さん浄士さんにはトレーニングをお願いいたします。

そして、日出子さんには指揮を取っていただきますようにお願い申し上げます。

また、僕がパラトライアスロンを続けるためにはトレーニングが必要です。これにご尽力くださいます方を急募致しております。可能な方がおりましたらお力添えいただけますと幸いです。

引き続き頑張りますので、よろしくお願いいたします。

星 純平



福島県内からパラトライアスロンT6クラスに挑戦する『星純平選手』

福島県トラアスロン協会所属選手のサポートを得て、今回初めて『T6クラス』にチャレンジする星選手から、感謝の連絡を頂きました。パラアスリートへの理解と協力を含め、紹介します。


2023年度本会員となりました星純平と申します。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 私は、全盲の視力障がい者で、パラトライアスロン T6クラスに、初めて挑もうとしています。当然、これを行うためには、多くの方々の支え無しに挑むことなど絶対にできません。

今日(4月20日)、始めてパラトライアスロンのタンデムレーサーのトレーニングを行いました。パイロットは、長正憲武さんと近藤浄士さんが引き受けてくれました。

 

 自転車に乗ることを諦めたのは21歳の頃でした。自転車同士の衝突事故を起こし、もう自分の視力では自転車には乗ってはいけないと諦めた日のことを覚えています。

徐々に病気は進行し、26歳の頃には外を自由に歩けないほどの視力に、30歳の頃には完全に失明してしまいました。

これまで、人生に多くのことを諦めてきた私でしたが、パラトライアスロンに挑むと決めてから、尊いご縁を得ることになりました。感謝しかありません。

 

 私のパラトライアスロンを最初に支えてくれたのが菊池日出子さんでした。本当に親身になって対応してくださいました。

昨年11月に開成山プール、並びに陸上競技場で開催されたアクアスロンからお力添えいただいてきました。そして、タンデムレーサーのお手配までご対応くださいましたことに、この場をお借りして感謝申し上げます。

 

 また、長正憲武さんには、ご自身のトレーニングのお時間を割いて、私のランやスイムのガイドを行ってもらっています。本当に良いトレーニングをさせてもらっています。これにも、この場をお借りして感謝を伝えさせてください。

 

 来る、5月14日(日)に横浜で開催されますパラトライアスロンのレースに挑みます。

 ガイドは、福島大学2年生の近藤浄士さんに引き受けてもらいました。浄士さんには昨年のアクアスロンでもガイドをしてもらったこともあり、とても頼もしいガイドです。

 

 私にとっては、憲武さんも浄士さんもガイドと言うよりもバディと言わせてもらいたくなるほど信頼は強く、パラトライアスロンにおいては、熱い信頼の元、バディとの息を合わせる必要がある特別な競技だと感じています。

 

 今日は真夏日でした。憲武さんと浄士さんは汗を流してタンデムレーサーを組み立て仕上げてくれました。いよいよライドオン!! ペダルを息を合わせて回す感覚。ハンドルから伝わってくる振動。追い抜いていく風。後ろへと過ぎ去っていく音。もう二度と取り戻せないと思っていた、完全に失ってしまったはずのいくつかがそこにはありました。中学校の頃を最後に海にも入っていません。「海水はあの頃と同じ味がするのか。」 海に身を浮かべるレース本番が楽しみです。冨士川怜奈さんにはウエットスーツをお借りしました。

 大事に使わせていただきます。最高の楽しみをくださった方々、本当にありがとうございます。

 

 福島県トライアスロン協会各位に、このように申し上げたのは、何よりも私を支えてくれている方々の存在を知っていただきたかったと言うことです。また、私がパラトライアスロンを行うに当たっては、ご支援くださる方が多いほど良いです。どうぞ、お力添えいただけます方には、何卒よろしくお願い申し上げます。   

 

星 純平